1-04.知的財産権
1-04.知的財産権
なんと出題のほとんどが、「知的財産権」からの出題です。著作権等、この上の図の知的財産権について知らないのは、なんともモッタイナイ!是非ともチェックして欲しい問題です。
その他の出題からは「不正競争防止法」です。こちらも営業秘密のことをおさえておけば点数になるので、おさえて欲しいです。
知的財産権(35問)(総合4問、著作権19問、特許権7問、意匠権4問、商標権1問)
総合(4問)
(H29秋・問3)
カーナビゲーションシステムに関する知的財産権と保護対象の適切な組合せはどれか。
商品名 |
画面のデザイン |
コントローラボタンの配置 |
商標権 |
(H28春・問23)
知的財産権のうち,全てが産業財産権に該当するものの組合せはどれか
(H24春・問29)(H21春・問15)
知的財産権のうち,特許庁が定める産業財産権に属さない権利はどれか。
著作権(19問)
説明 ・・・
(H27秋・問1)・・・著作者の権利である著作権は著作物を創作したときに発生する。
保護されるもの ・・・
(H26秋・問6)(H24春・問16)
・・・パソコンやソフトウェアパッケージに添付した取扱説明書の内容。
(H26春・問29)・・・風景を撮影した写真
(H21秋・問21)・・・機能を実現するために必要なソフトウェアとして作成されたプログラム
(H27春・問15)・・コピープロテクトを無効化する機能をもつプログラムの販売を禁止しているもの。
(H29春・問10)・・・PCのオペレーティングシステムを構成するプログラム
保護されないもの ・・・
(H30秋・問7)(H29秋・問2)(問28・問8)
「プログラム言語」「プログラム規約(プロトコル)」「アルゴリズム」の3つは、著作権法第10条の3の規定により著作権保護の対象外。ただし、プログラムは保護対象。
帰属について・・・
(H25春・問13)・・ 原稿がない即興の講演であっても著作権は,講演者に帰属する。
(H24秋・問24)・・ソフトウェアの開発を外部ベンダに委託する。委託契約において特段の取決めがない場合,権利の帰属を規定している法律はどれか
(H25秋・問1)
A社では新たなシステムの開発を予定している。そのシステムの著作権をA社に帰属させるために必要なことは、A社の社員と派遣社員によって開発する。
(H28秋・問23)
特段の取決めをしないで,A社がB社にソフトウェア開発を委託した場合,ソフトウェアの著作権の保有先は、全てB社が保有する
(H23秋・問4)
法人の発意に基づき,その法人の従業員が職務上作成するプログラムの著作権は,別段の定めがない限り,その法人が著作者となる。
著作権を侵害するおそれのある行為・・・
(H30春・問10)
海外のWebサイトに公表された他人の闘病日記を著作者に断りなく翻訳し,自分のWebサイトに公開した。
(H23特・問1)
インターネットからダウンロードしたHTMLのソースを流用して,別のWebページを作成した。
認められるもの
(H22春・問25)
著作者の了解を得ずに、購入したCDの楽曲を自分のPCにコピーし,PCで毎日聴いている。
(H22秋・問32)
PCのソフトウェアパッケージを購入することによって,購入者に帰属する権利は使用権がある。
特許権(7問)
説明・・・
(H30春・問16)特許法における特許権の存続期間は出願日から20年。
(H28秋・問21)特許権とは産業上利用することができる新規の発明を独占的排他的に利用できる権利であり,我が国の法律では最初の出願者に与えられる権利である。
事例・・・
(H25春・問11)(H24秋・問9)
インターネットを利用した新たなビジネスモデルを保護する法律。
(H23秋・問20)
コンピュータソフトウェアを使った新しいビジネスの方法に関して取得できる知的財産権。
(H22春・問7)
コンピュータを活用して新しいビジネスモデルを構築した。このビジネスモデルを保護する法律。
(H26秋・問27)
顧客の要望に合わせてPCをカスタマイズできる,ITを利用した新たな受注の仕組み
意匠権(4問)
説明
(H29秋・問2)・・「新規の工芸品などについて,そのデザインの工業的利用」を独占的に認める権利。
事例
(H29春・問17)工芸家がデザインし職人が量産できる,可愛らしい姿の土産物の張子の虎
(H25秋・問23)ソフトウェア製品を収納するパッケージのデザイン
(H22秋・問12)物の形状や模様,色彩などで表した商品のデザイン
商標権(H27春・問21)
事業者の信用維持や需要者の混同を回避するために,更新の申請を繰り返すことで,実質的に永続的な権利保有が可能な工業所有権。
不正競争防止法(12問)
説明
(H26春・問24)(H24秋・問1) 営業秘密を保護する法律。
不正競争該当行為
(H25春・問25)他社のサービス名と類似したドメイン名を取得して使用するような行為。
(H23特・問20)他社の営業秘密に当たるものであることを知っていながら,自社で使用した。
営業秘密の三要件
(H30春・問24) 、(H27秋・問2)、(H30秋・問32)、(H21春・問9)
公然と知られていないこと
事業活動に有用であること
秘密として管理されていること
規制例 ⇒ 新製品開発に関連した,化学実験の未発表の失敗データ
⇒ 営業秘密となっている他社の技術情報を,第三者から不正に入手した。
⇒ 秘密保持契約を締結した下請業者に対し,部外秘と表示して開示したシステム設計書
クロスライセンス(3問)
(H26春・問27)
外部技術の導入手法の一つとして,企業が互いに有する特許の実施権を相互に許諾するもの。
(H23秋・問10)
特許を有する2社の間で,互いの有する特許の実施権を許諾し合うもの。
(H26秋・問10)
特許の権利者同士がそれぞれの所有する権利に関して,相互にその使用を許諾すること
パブリックドメインソフトウェア
(H24春・問11)
著作者に断ることなく,コピーや改変を自由に行うことのできる無料のソフトウェアはどれか。